京都小児外科セミナー2018年夏

 

開催日時

2018年7月22日(日)12:30-13:50

開催場所

京都大学医学部附属病院第2臨床研究棟8階セミナー室

参加人数

21名

座長

京都大学大学院医学研究科 小児外科 岡本 竜弥先生

症例検討

  • ・新生児消化管穿孔(小腸腸重積による穿孔)
  • ・ヒルシュスプルング病(Short or Uitra-short type)術前検討
  • ・シートベルト外傷による十二指腸穿孔/Vater乳頭離断
  • ・輪状膵/十二指腸閉鎖
  • ・Congenital mesoblastic nephroma
  • ・胎児下部尿道閉鎖、両側水腎症
  • ・肺原発ランゲルハンス組織球症
  • ・先天性心疾患術後 上行結腸狭窄
  • ・神経芽腫

講演1

  • 『当院における移植時の感染症対策ー小児症例を中心に』
  • 京都大学大学院医学研究科 肝胆膵・移植外科/小児外科
  • 岡島 英明 先生
肝移植後真菌感染症は他臓器移植に比較して若干頻度が高く、注意が必要である。
術後0-3か月の早期にはカンジダ症の頻度が高く、次第に遠隔期となるにつれてアスペルギルス症(術後2-12か月)、クリプトコッカス症(12-24か月)の頻度が増えて来る。特にクリプトコッカスについては、β-Dグルカンを持たないためルーチン採血で気づかれないケースがある。
抗真菌剤については、ポリエン系、トリアゾール系、キャンディン系の真菌剤が使われるが、頻用されるトリアゾール系についてはCYP3A抑制作用のためタクロリムス濃度上昇に注意が必要であり、またカスポファンギン系については、クリプトコッカス/トリコスポロンに対しては無効である。
 
移植後真菌感染症についての症例提示;真菌性脳膿瘍、副鼻腔アスペルギルス感染症、心筋アスペルギルス感染症によるAV block、肺クリプトコッカス症、等の加療経験につき提示。抗真菌剤の周術期予防投与については、現段階では有意差を示す臨床データーは得られていない。

肝移植後真菌感染症は他臓器移植に比較して若干頻度が高く、注意が必要である。

術後0-3か月の早期にはカンジダ症の頻度が高く、次第に遠隔期となるにつれてアスペルギルス症(術後2-12か月)、クリプトコッカス症(12-24か月)の頻度が増えて来る。

特にクリプトコッカスについては、β-Dグルカンを持たないためルーチン採血で気づかれないケースがある。
抗真菌剤については、ポリエン系、トリアゾール系、キャンディン系の真菌剤が使われるが、頻用されるトリアゾール系についてはCYP3A抑制作用のためタクロリムス濃度上昇に注意が必要であり、またカスポファンギン系については、クリプトコッカス/トリコスポロンに対しては無効である。

移植後真菌感染症についての症例提示;真菌性脳膿瘍、副鼻腔アスペルギルス感染症、心筋アスペルギルス感染症によるAV block、肺クリプトコッカス症、等の加療経験につき提示。抗真菌剤の周術期予防投与については、現段階では有意差を示す臨床データーは得られていない。

講演2

  • 『ロボット支援手術の現状とこれから~感染症対策も踏まえて~』
  • 京都大学大学院医学研究科 消化管外科准教授
  • 小濵 和貴先生
消化管外科におけるロボット手術は、藤田保健衛生大の宇山らによってロボット支援胃手術についての単施設先行研究を経て、2014年から2017年にかけて、内視鏡下に切除不能なI期またはII期の胃癌患者において、da Vinci surgical systemを用いたロボット支援多施設共同前向き研究が行われ、この結果、Clevien-Dindo分類Grade IIIの合併症発生率が過去の腹腔鏡手術に比較して有意に低い(6.4% vs 2.45%) 事が示された。
 
この結果を受けて、2018年4月より消化管領域においてもロボット支援手術が保険収載され、NCD前向き術前症例登録を条件に保健医療の範疇で施行可能となっている。
 
ロボット支援手術は世界的にもシェアを拡大しており、今後2023年にda Vinchシステムの特許独占が終了するに従い、各社製品の供給がさらに拡大するものと考えられている。
 
ロボット手術の利点として、高解像三次元ハイビジョンシステムによる高精細な拡大視野、多関節Endo wristの自由度が高く、コンピューター制御下に術者の思うように腹腔内鉗子が操作可能であること、などから、剥離操作、止血、縫合等の手技においては従来の腹腔鏡手術より断然有利であると言える。
 
一方で、デバイスサイズが大きく、多数の鉗子を挿入しようとすると、コンソールの干渉が起こりパフォーマンス低下が懸念される。また、コンピュータ制御下の鉗子であり、触覚は全く無いこと、ペダル操作時の踏み間違いやモノポーラシザーズの通電間違い等、ロボット手術特有の操作に留意する必要もある。
 
今後とも大きな潜在能力が見込まれるロボット支援手術であるが、このシステムの有用性を生かすために、術野展開の方法、ランドマークの決定、剥離層の確認等の手術、郭清手技の定型化を行い、手術の型を決めてゆくことが術者、また術者の育成にとって重要な課題と考えられる。
 
小児外科領域においては、現在のシステムサイズでは小さな腹腔への応用はまだ困難と考えられるが、今後デバイスはさらにスリムになってゆくことは確実であり、single portでの多関節アームの利用などから手術へ応用されてゆく可能性がある。

 

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