京都大学小児外科研究会セミナー

開催日時

平成25年4月28日(日) 10:30~14:30

開催場所

京都大学医学部附属病院第2臨床研究棟8階セミナー室

参加人数

18名

幹事

上本伸二

参加者所属施設

大阪赤十字病院、日赤和歌山医療センター、兵庫県立塚口病院、北野病院、京都府立医大病院、兵庫県立こども病院、大津赤十字病院、(静岡県立こども病院)、京都大学病院
・・・※()は今回参加者なし

報告

(1)症例報告

大津赤十字病院より
胆道穿孔:
 7ヵ月。総胆管結石による。合流異常なし。胆嚢摘出術、Cチューブドレナージ施行。胆道穿孔は乳児の3管合流部に多いとされる。
十二指腸閉鎖症(胎児診断)・A型食道閉鎖症(出生後診断)・VSD・21トリソミー:
 十二指腸十二指腸ダイヤモンド吻合施行。術後吻合部通過障害を認め、十二指 腸空腸吻合を追加。その後も経腸栄養すすまず。

兵庫県立塚口病院より
遺伝性楕円赤血球症:
 単孔式腹腔鏡下脾臓摘出術施行。
小腸閉鎖症2例:
 いずれも胎児期腸重積によるものと考えられた。1例は術前に腸重積と診断。肛門側小腸が長い範囲で重積。

京大病院より
食道異物:
 2歳。喘鳴、嘔吐にて発症。内視鏡的摘出施行。縦隔膿瘍または重複食道による気管、食道圧排が残存。手術による膿瘍ドレナージまたは嚢胞摘出が必要か。
肝芽腫2例:
 1例は胆道再建、もう1例はIVC再建を要した。
新生児壊死性腸炎:
 ストマ造設。術後DIC発症、肝被膜下出血、腹腔内出血にて再開腹。

北野病院より
右先天性横隔膜ヘルニア:
 日齢16。横隔膜挙上症疑いにて手術。有嚢性横隔膜ヘルニアに対して胸腔鏡下横隔膜閉鎖術施行。最外側はラパヘルクロージャー使用。
胆道閉鎖症:
 USにて胆道閉鎖症を指摘。日齢11で葛西手術施行。
十二指腸狭窄症:
 4ヵ月。腹腔鏡下に狭窄部膜切除術施行
膵胆管合流異常症:
 8歳。腹痛あり。MRCP、術中胆道造影にて診断。腹腔鏡下分流手術施行。膵内胆管は吸収性クリップで処理。
CCAM:
 7ヵ月。2型。開胸下に摘出。
肛門管重複症、仙尾部奇形種:
 11歳。MRIにて診断。

兵庫県立こども病院より
直腸膣瘻:
 Mayer-Rokitansky-Kuster-Hauser症候群合併。人工肛門造設術後。肛門形成術施行。
直腸膣前庭瘻:
 鎖陰、重複膣、双角子宮、心奇形、気管狭窄合併。肛門形成術時に膣口も形成。

(2)ミニレクチャー 1

「門脈還流異常症について」
京都府立医科大学附属病院 移植・一般外科 准教授 岡島英明先生

 先天性門脈欠損にはTypeI(total shunt)とTypeII(partial shunt)がある。 高ガラクトース血症、高アンモニア血症、高胆汁酸血症、低血糖等を引き起こす。肝内腫瘤性病変を形成する。FNH>>HCC、Hapatoblastoma。二次性肺動脈病変(肺高血圧や肺内シャント)を呈する。TypeIは二次性肺動脈病変が出現すれば肝移植。TypeIIはocclusion testにてPV圧17mmHg以下であればシャント結紮。症状出現し、シャント結紮の適応外なら肝移植。最近は横浜市大の小林分類を用いることもある。

(2)ミニレクチャー 2

誰も教えてくれない小児外科 シリーズ 第8弾
「中腸軸捻転症のすべて」
大阪赤十字病院 小児外科部長 松川泰廣先生

 胎児の腸管は、10週で腹腔内に還納される。8週から11週にかけて270度捻れ、12週頃に固定される。この時点での異常で腸回転異常症となる。年長児の慢性軸捻転ではSMAが血栓化していることもある。側副血行路が発達。手術は腸間膜を十分開いておくことが大切。再捻転は2,3年以内が多く、診断が遅れがちになる。

PAGE TOP