第8回京都臨床外科セミナー

開催日時

平成21年2月20日(金) 18:30~ 20:30

開催場所

京都タワーホテル 6階

京都市下京区烏丸通七条下ル(JR京都駅前) 

テーマ

『 京大外科交流センターにおける臨床試験の現状と問題点・将来展望 』

講師

京都大学探索医療センター検証部  新美三由紀 先生

出席者

21人

報告

第8回京都臨床外科セミナーが、『 京大外科交流センターにおける臨床試験の現状と問題点・将来展望 』をテーマとして平成21年2月20日(金)、京都タワーホテルにて開催されました。

今回は、現在京都大学と交流センター関係病院の参加で行われている臨床試験についての各研究代表者からの進捗状況を含めた報告がなされ、討論が行われました。
このセミナーは、腹腔鏡手術の手技的なセミナーからスタートしましたが、京大外科交流センターの病院間での臨床試験を立ち上げていくという次のステップに向って、前回から臨床試験についてのセミナーを織り込んで行われるようになりました。
今回とりあげられた臨床試験は

(1)腹腔鏡補助下大腸切除術における予防的抗菌薬投与法の無作為化比較試験
   (第III相試験)
(2)切除可能大腸癌肝転移症例に対する術前m-FOLFOX6療法Feasibility Study

(3)進行下部直腸癌を対象とした術前TS-1/CPT-11併用療法の臨床第II相試験

(4)StageIII胃癌に対する術前S1+CDDP併用化学療法の第II相臨床試験

の4つでした。参加人数は21人とやや少なめでしたが、それぞれの試験について、試験のバックグラウンドやプロトコルコンセプトに関する質問から、目標症例の達成見込みについてまで、活発な意見が聞かれ、登録の少ない試験については対象症例を変更するなどプロトコル変更や試験の組直しまで含めた身のある討論がなされました。
その後、京都大学探索医療センター検証部の新美三由紀先生に、臨床試験、とくにデータマネジメントについての講演をいただきました。新美先生はJCOGで長年データマネージャーとして活躍され、日本の臨床試験を支えてきた方のお一人です。現場で働く外科医が、多忙にまかせていい加減になりがちな臨床試験、データ登録に対する姿勢を、これまでの豊富な実務経験から、実例を交えていろいろ話していただき、大変盛り上がりました。臨床試験として守るべきルールについての認識を一同新たにすることができたのではと思います。

まだまだ完成された仕組みではありませんが、京都大学にもようやく医師主導臨床試験のバックアップをする体制を整えようという動きができてきました。臨床試験の成功には、プロトコル作成段階からの入念な準備が必要であり、そのためには大学だけでなく、定期的に臨床試験について熱意のある医師がこのようなセミナーで集まり意見の交換をすることがぜひとも必要と思われました。
最後に坂井教授から、外科系の臨床試験を行うための基礎はやはり一定レベルの手術手技を確保することであり、今後のセミナーのありかたとして、臨床試験についての意見交換の場とともに、手術手技のビデオクリニックも平行して行うような形で発展させていきたいという考えが述べられました。

金曜日の夕方であり今回は参加できなかった方も多くおられたようですので、次回は週末開催を考慮しています。
ぜひ、皆様の活発なご参加をよろしくお願いいたします。

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